根室本線旧線 野花南〜島ノ下


野花南―滝里―島ノ下

根室本線滝里駅地域を南北に貫流する空知川の流れは、たびたび大洪水を引き起こし遠く下流地域まで被害を及ぼした。そこで地域と国の合意により昭和61年ダム建設が着工、工事に平行して根室本線切り替えが行われ、6年の歳月を経て平成3年新線は完成した。新線の総延長は10.4km、そのうちのほとんどが二ヶ所のトンネル部分で8.4kmとなっている。空知川の左岸に沿って走っていた旧線部分の多くは、滝里駅やその集落と共に滝里湖の下に沈んでいる。

野花南側の新旧線の分岐点は、野花南駅から約3.6mほど島ノ下寄りにある新トンネル手前にある。
道路と交差していた部分がはっきりと残っている。
新トンネルから左に離れ、空知川へ向かう。
空知川を渡る橋梁は完全に撤去されてしまっているが、橋脚の基礎レンガが川に残っている。
その先から廃線跡は滝里ダムに沈む。
滝里駅のあった滝里の集落は完全に水没してしまった。島ノ下方に向かうと少しずつダムから出現してくる。
そしてゴルフ場に取り込まれてしまう。
ゴルフ場から路盤跡は空知川に沿って対岸へと離れ、山すそを進む。
そしてレンガ造りの重厚なトンネルが残っている(野花南方)。
島ノ下方坑口。
小さな橋桁とレンガ橋台。
その先にも橋桁が残っている。
路盤跡が続き踏切跡も残る。
島ノ下大橋で路盤跡は分断されるが、その先ではゆるやかに右カーブしながら島ノ下駅方に向かう路盤が確認できる。
尻岸馬内川を渡る新線の上路式ガーダーより手前野花南方に旧線の橋梁はあった。河川改修により旧線部分には流れは無い。橋台翼壁銘板には島ノ下川とある。
そして島ノ下駅構内手前で新線と合流する。
星の降る里百年記念館に保存されている旧駅名標。
参考文献:JTBキャンブックス「鉄道廃線跡を歩く[」、空知地方研究協議会「空知の鉄道と開拓」


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